大森 広さん

ノーとは言わない男

 約15年前から移動販売のクレープ屋を始めました。始めたきっかけは単純な理由で、偶然出会った移動販売のアイスクリーム屋さんがおしゃれで衝撃を受けたからです。それまで飲食業の経験はなかったけれど、知り合いのところに半年間ぐらい通いながら、見よう見まねで移動販売をスタートさせました。そのうち知り合った県外の業者から、イベントで「ほうとう」や「吉田のうどん」も販売できるかと問い合わせがあり、クレープしか作ったことがなかったですが、なんとかなるかなと思い、「大丈夫です。」と返事をしちゃいました。それが今の会社につながっています。とはいえ、まったく作ったことがなかったので、急いで勉強しましたよ。

 こんな感じで、いつもメニューを勉強してから参加するみたいな形でずっと仕事を続けてきました。だからいまでも、きかれたら「大丈夫です。」って答えています。おかげで、「たこ焼き」から「フランス料理」まで、なんでもできるようになりました。とはいえ、定番のメニューばかりではつまらないので、最近はネットで「台湾ではこれが流行っているな」とか「韓国ではこれが流行っているな」とかを検索してそれをアレンジして、日本人にあうもの作っています。どうしても同じものばかりだと、お客さんは飽きてしまうじゃないですか。「うどん部」も吉田のうどんだけでなく「吉田のうどんコロッケ」なんかも作っていますよね。それとおなじで、飽きのこない商売をうちも日々考えています。

 私は、出身が富士吉田ではなかったので「商工会議所」のことを全然知りませんでした。でも、知り合いの人から面白い人たちが沢山いるよと言われ、興味半分で「商工会議所青年部」にはいりました。そこには、本当に色んな人がいて刺激を受けましたね。その当時は、今みたいな幅広い活動はしていなかったんですけれども、県外の商工会議所では、様々な取り組みをしているということを知って、目が覚めたような気がしました。それから、「西裏商店街の活性化」や「地域イベントの活性化」などについて考えるようになりました。その後は、「えびす講商店街」に入会し、さらに活動の幅を広げていきました。その頃から、様々な地域、人たちから声をかけてもらう機会が増え、ついに「火祭り」の運営なども任せられるようになりました。

 「ひばりが丘高校うどん部」は、本当に様々なスタイルで活動しているので、ここ3年位でいい形になってきたなと思いますね。これをさらによくできるように頑張って欲しいです。実際、うどん部さんの力は強いと思いますよ。いろんなメディアに露出しているから、秋田県で実施された「うどんエクスポ」でも色んな方から質問されましたよ。「今日はうどん部来てないのか」とか「うどん部って面白いことしているんだな」とか。だからこれからも頑張ってください。今後、富士吉田市ならではの「お土産」を開発してくれると嬉しいですね。山梨といえば「信玄餅」だけど、それはどっちかというと甲府地域のものなので、これが富士吉田市定番のお土産だって感じのものを是非作って下さい。